高齢者のダンス

 地域の高齢者ダンスサークルが発足20周年を迎えて,記念のパーティーが催された。私は,関わってやっと1年になったところで(1年前に最初の印象は書いた http://shog.at.webry.info/200702/article_11.html ),20周年ということに何の感慨も持ち得ないけれど,パーティーで発表会をするメンバーのダンスを見ていると,多くは,まだ初歩的な基本が身に着いていない感が有る。これまでのレッスンでも,基本の指導は受けていたはずだが,そのときには出来ていても,いざ発表会で踊るとなると,ルーティンを追うことに気を奪われ,真に身に着いていないから,基本が疎かになってしまう。
 最近になって,ダンス選手として高い伎倆を備えた教師を迎えることができたけれど,それでも,特に高齢者の場合,団体レッスンの難しさがいくつか挙げられよう。中でも大きい問題点は,次の二つに絞られると思う。
1.健康のため,または,楽しむためという高齢者ダンスの目的と,基本を身に着けることとを,どう兼ね合わせていくかということ。これには,サークル内での練習のためのルーティンに囚われずに,パーティーで自由に踊れる応用力を養うことも含まれる。
2.かなりの人数になるメンバーの間に在る技能のレベルの差を考慮すると,どのような練習方法がより有効かということ。また,初心者も気軽に参加できるような環境作りも配慮しなければならない。
 社交ダンス習得の段階を順を追って考えてみると,まずウォークが基本であり,次にホールド,その上でフィガーとアマルガメーションを学ぶということになろうが,それではまだ,一曲通して踊れるところまでは行かない。安易に考えて,ダンスを楽しみたいと思っている人には,基本ばかりを繰り返していたのでは嫌がられることになるから,適当に切り上げて,一曲通して踊れるルーティンを教えることになる。すると,ルーティンを覚えることが第一だという錯覚が生じ,ますます基本が身に着かないし,応用力も養われない。
 あちこちの団体レッスンに顔を出している人もいるらしいが,それらの団体では,どこも事情は同じようなもので,そういう人は,自分では上手なつもりで,人にも教えたがるけれど,言わば,すれっからしで,自己満足の域に留まったままだ。
 団体レッスンでも,かなりの受講料を払わなければならない教室も有り,そういうところだと,教師資格を取得しているスタッフが何人もいて,アシスタントとして加わり,個々の上達度に応じた指導もしてもらえるが,少額の会費で運営している高齢者のサークルでは,そうも行かない。半ばボランティアで指導している先生も,一人で指導しなければならないとなると,頭の痛いところだろう。
 そこで,せめて可能な,より良い方法はないものかと,私なりに考えてみる。
 やはり基本が大切だから,練習時間の前半は基本の習得に力を注ぐ。毎回,ウォーミング・アップの意識でウォークから始めて,アマルガメーションまで。そのためには,1回,あるいは,1月に学ぶ種目は,限定したほうが良かろう。フィガーは,部分的に分け過ぎると,素人には,かえって難しく,分かりにくいことも予想されるので,前後のつながりで体が覚えていくよう,2~3のフィガーを組み合わせたアマルガメーションの形で訓練するほうが良いのではなかろうか。
 後半は,既習のアマルガメーションをルーティンにまとめたものを練習するか,あるいは,言わば,フリーダンス・タイムにして,曲を流し,各自が自由に楽しみ,そこで応用力も自得することを期待するという方法が考えられる。その間に,一方で,新しく加わった初心者の復習指導に当たる。それには,基本をいちおう理解している古い会員の協力も必要だろう。
 以上が,こざかしいことながら,いくつかの団体レッスンや個人レッスンを経験している私として,あえて想定してみたことだ。さて,実効は,はたしてどんなものだろうか。

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