マラソンへの思い

 いつも言っていることだが,私のマラソンという競技への関心が強いのは,かつて陸上競技の長距離種目に関わる経験が有るというだけでなく,マラソンほど自己管理が重要な要素となる競技は無いと思うからだ。体力を著しく消耗するため年に1度か2度しか出場できない大会に向けて,日々練習を重ね,万全の状態で大会当日を迎えられるよう体調を整えることは言うまでも無いうえに,いざレースがスタートすれば,42.195kmという長い距離を走る中で,その日の自分の体調を見極め,情況に応じて走り方を臨機に修整することが必要で,最終的には,体力の限界に挑む強い精神力が求められる。それができなければ,長距離ランナーとしては,所詮二流か三流だ。
 マラソンが人生にたとえられることが多い所以もそこに在り,私は,人が生きる上で最も重要なことは,情況に合わせて,どんな場合でも自分の心身をコントロールできることだと思っている。
 今期の大きな大会の中で,特に印象に残ったのは,東京マラソン(2月17日)で日本人1位となった藤原新選手(JR東日本・26歳)だ。36km過ぎから脚に痙攣を起こして何度もよろめきながらも,レースを諦めず,脚に掛かる負担を少なくし,かつ,スピードも落とさないよう,走法を変えて対応し,最後まで走り切った冷静な判断力は,マラソン2回目の選手とは思えないすばらしいものだった。
 びわ湖毎日マラソン(3月2日)での大崎悟史選手(NTT西日本・31歳)の執念を感じさせた終盤の粘りも見事だったけれど,北京オリンピックへの出場権を賭けて,藤原選手の記録(2時間8分40秒)を抜きたいという具体的な目標が有ればこそ達成できたことに違いない。
 結果として,4秒差で藤原選手を抑えた大崎選手が,長年の苦労が報われて,北京に行くことになるのだろうが,できることなら,藤原選手も一緒に北京を走らせたかった。
 残るは,女子の代表の最終選考レースとなる3月9日の名古屋国際女子マラソンで,今年のシーズンは幕を閉じるけれど,私にとっては,日曜日にマラソンや駅伝を観る楽しみが次のシーズンまで無くなり,つまらないことである。

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