オリンピックの日本野球

 オリンピックでの野球の日本代表チームがメダルに届かなかったことについて,失望した人も多く,様々な意見が聞かれるが,いわゆる「野球先進国」は,世界でもまだ限られていて,その中では順当な結果だったと思っている。今回の結果で私が感じているのは次のようなことだ。
 まず,勝たんがために,ペナントレース最中のプロ野球の選手を集めてオールスター・チームを編成することに,根本的な問題が有る。個々の選手の実績を重視して選んだとしても,チームとしては急ごしらえの感を免れず,合宿や合同練習に十分な時間が取れなければ,選手の技量を有効に発揮させることは難しいし,無理をして故障も大きくする。実績そのものも,国内での成績によるもので,国際試合の代表選手として,心技ともに相応しい力を備えているかどうかということには疑問が残る。しかも,その間,中心選手が抜けた状態で戦う各球団の試合に対する興味は半減する。ペナントレースを制するために高額の年俸が払われているプロ選手は,ペナントレースにこそ全力を注ぐべきで,オリンピックは,勝敗にこだわらず,アマチュアの選手で戦うべきだというのが,私の持論である。さらに言えば,野球は,プロ・アマを問わず,より適切な時期に,別に世界大会を開けば良く,あえてオリンピック種目に入れる必要は無いと思っている。
 また,近年の日本プロ野球は,アメリカ・大リーグに移る選手も多くなり,外国人のいわゆる「助っ人」に安易に頼ろうとする傾向が強く,その副作用で,日本人選手はひ弱になっているのではないかという気がする。オリンピックでは,アテネ大会のジェフ・ウィリアムス(阪神=オーストラリア),今回のイ・スンヨブ(韓国=巨人)など,帰国して母国のチームで参加した選手に痛い目に合わされているのも,そんな体質を図らずも露呈したことではなかろうか。
 大会での選手の起用法で言えば,固定観念に囚われ,情況に応じた柔軟さを喪っていたように思う。ストッパーなら岩瀬というのが典型的な例だが,もともとの選手の選び方にしても,ベテラン偏重のきらいが有り,若手とのバランスが欠けていた。チームリーダーの宮本(37歳)は別格としても,上原(33歳)にはかつての雑草魂が喪われているし,川上(33歳),岩瀬(33歳),稲葉(35歳)も,安定した力強さに欠ける。矢野(39歳)には,リード面はともかくとして,外国チーム相手の打力は期待できない。もっと積極的に若手の起用に踏み切るべきだったと思うが,星野監督自身が既に老化の年齢に差しかかってきている(61歳)から,当然の成り行きだったと言えなくもない。

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