高校野球にタイブレークはそぐわない

 阪神甲子園球場での全国高校野球選手権大会が2回戦に入った。今年は,地方予選も含めて,終盤で大量点差を逆転する(逆転される)試合が多く,話題になっている。それだけ実力が接近しているということなのか,あるいは,体力,気力の持久性の差に因ることだろうか。それでも,最後まで全力を尽くした結果であれば,負けても悔いることは有るまい。
 しかし,予選の早い段階であっけなく敗退したチームの選手たちは,どんな思いなのだろうか。「(球児の)夏が終わった」というのは決まり文句のように使われる表現だが,4,000に近い数の参加チームの中で毎日半数ずつが去っていかなければならないわけで,この日を期して厳しい鍛練や練習を重ねてきて,早々と去らなければならない気持ちには空しいものが有るのではなかろうかと想像される。もっとも,最初から勝敗を度外視して,野球を楽しむ気持ちで取り組んでいる者もいるかもしれないから,それならそれで良いのだとも思うけれど……。
 それよりも今,私が気になっているのは,高校野球でも,延長戦に入ったとき,タイブレーク方式を採り入れようという動きが有ることだ。選手の健康管理や日程をスムーズに消化することを考えてのことかもしれないが,公式試合の機会が多い社会人野球などと違って,高校野球の選手権大会のように,一度負けてしまえばそれで全てが終わるというとき,単に勝敗が決まりさえすれば良いというものではあるまい。
 野球の試合では,相手の得点を防ぐためには各回の先頭打者を出塁させないことが重要だと言われ,そのことに力を傾ける。ところが,タイブレーク方式は,2人または3人の走者を置いたところからその回を始めるのだから,選手の気持ちや試合の機微を無視した,便宜的なものだと言うしかなく,それを高校野球に適用するのは納得できないことだ。万事に能率や利便性を重視する現代社会だが,全力プレーが爽やかな高校野球の世界にまで便宜主義を持ち込んでほしくない。

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この記事へのコメント

いざよひ
2014年08月18日 22:47
ボーンヘッド顔赤オしてエースいふ あいつのミスなら仕方ないとぞ

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