改元の賑わい?

 「平成」の時代が終わり「令和」と改元される。去年8月のブログ(「最後の夏」)でも書いたことだが,何事にも「平成最後の」という枕詞が付けられてうんざりさせられることが多かったけれど,今度は「令和最初の」という言葉を繰り返し聞かされることになるのだろうか。
 先のブログにも書いたように,私個人の気持ちとしては,戦中・戦後の記憶につながる「昭和」は特別だとして,今の元号にはそれほど深い思い入れは無いのだが,私にとって「平成」は,全ての社会的な仕事から退いて,体力的にも経済力でも高齢化が進む時期だった。その間に母と弟は先に世を去り,昔の暮らしに関わる共通の話題を語り合える相手もいなくなってしまった。そして,私の人生で三代目の元号になる「令和」の時代が,より高齢化する私の暮らしの上で今より良い時代になるとは思えないし,いよいよ西暦に統一して数えたほうが分かりやすくなるように感じる。
 改元に当たって設けられた大型連休もうれしいことではない。連休初日4月27日付の「朝日新聞」(beページ)に掲載されていた「10連休はうれしい?」という設問に対する読者アンケートによると,「うれしくない」が,「全然うれしくない=32%,あまりうれしくない=35%」と合わせて3分の2を超える結果だった。
 「労働者の4割が非正規雇用者で、7人に1人が貧困層という今の日本で、10連休をフルに楽しめるのは恵まれた人たちだけでは?」主婦(59),「10連休を享受できるのは、学生と、ほとんどの公務員と、半分くらいの企業人では? サービス業の人々には『ふだんより激務の10日間』だ。そんな連休を作っておいて、何が働き方改革なのか」パート勤務の女性(44),「非正規雇用者を殺す気か」パート勤務の女性(50),「取引先が10連休を取ると、月収が3分の1減る。こちらは節約倹約の10日間だ」業務請負の女性(58),「10連休は迷惑以外の何物でもない。休みを増やせば消費が増えると思うのは、食うに困らない政治家や役人の浅知恵だ」時給制で働く女性(54),等々の回答が並んでいる。回答数の分母は不明だが,私と共通する思いの人が少なくないことだけは確かだと言えそうだ。
 一方では,多くの旅行者による混雑ぶりが大きく報道されているけれど,健康や経済力に恵まれている人と,暮らしに困窮している階層との格差は広がるばかりのように思われる。休めば市民生活に及ぼす影響の大きい職業に携わっている人の数も多いはずだし,人手不足が社会問題になっている業種も有り,そういう実態をどれだけ考えた政策なのか疑われる。
 いろいろ論じられている新しい元号の意味の適否は判らないか,元号で世の中が良くなるとは思えないし,悦に入っているのは,安倍首相をはじめとする限られた人たちだけのように感じられてならない。

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この記事へのコメント

いざよひ
2019年05月01日 20:26
戦(いくさ)なき地平天成終焉す 何はともあれパクスジャポーネ
岡目七目
2019年05月02日 19:52
深読み勝手解釈 前回の私のコメントの一部文言はご指摘の通りでありますので取り消しの上お詫び申し上げます。さて今回の「何はともあれ」とは<不毛の政治経済は別として国際的に見れば>との意でありましょう。「パクスジャポーネ」とはイギリスの歴史学者ギボンがその著書『ローマ帝国衰亡史』のなかで使用したパクスロマーナ(ローマの平和)に準じたものと思われ、<日本の平和>の意でありましょうが、パクスジャパーナとすると覇権による平和の意が通説のようですから、それを避けて敢て「ジャポーネ」とされたのでありましょうか。

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