リバースモーゲージ

 「ゆとりを楽しむ。安心を手に入れる。」 というのは,東京スター銀行のリバースモーゲージ商品「充実人生」のコピーだ。年金収入だけでは日常の暮らしも不如意になるばかりの高齢者が,生活費の補填だけでなく,旅行や趣味を楽しんだり,家屋のメンテナンスをしたりする費用として,今暮らしている土地を担保にお金が借りられ,返済は死亡時という制度だが,銀行は商売だから,借りる側のリスクもいろいろ有り,商品の惹句ほど甘いものではなさそうだ。同様の商品でも,三井住友信託銀行だと,担保にする土地の評価額が8,000万円以上でなければならない。それほどの不動産資産となると,私などには縁遠いものだ。
 厚生労働省が2002年度に導入した「長期生活支援資金貸付制度」により,地域の社会福祉協議会が運営する「不動産担保型生活資金」の貸し付けも有るけれど,これは,お役所の制度であるだけに,「市民税非課税程度の低所得世帯であること」,担保物件の「3年毎の再評価」,「評価や登記に掛かる諸費用の負担」などの厳しい条件が付いていて,手続きも煩雑だ。
 物価は騰がり,年金は減額され,「ゆとり」も「安心」も感じられない高齢者の暮らしでは,居住する家屋と土地は在っても,今年も固定資産税・都市計画税の通知が来て,支払いに苦慮しなければならない。建築後40年を超える家屋のメンテナンスをしたくても,電気機器などを買い替えたくても,その余裕は無い。
 ゲームやギャンブルなら,乾坤一擲の勝負を挑み,「一発逆転」の可能性も有ろうが,ギャンブルだと,逆に泥沼にはまり込むことにもなりかねない。なけなしの財布から宝くじを買うくらいのことしかないのかと思うけれど,これも,期待はできないことだ。

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