「不適格節」

 「倍増倍増と景気をつけて騰がる物価に苦労が倍増/ウソは申さぬ庶民の暮らし/任せられない身の辛さ」
 1960年代は,ハナ肇とクレージーキャッツが一世を風靡した時代だった。1960年に大学を出て就職した私は,仲間との宴会で,クレージーの歌の数々を声を合わせて歌ったものだ。上記は,昭和の歌謡曲史に残る「スーダラ節」(作詞・青島幸男,作曲・萩原哲晶 1961年)に続くヒット曲となった「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ」で始まる「ドント節」(作詞作曲・同 1962年)のメロディの主な部分を借りて私が詞を作った「不適格節」の一節だ。
 当時の首相は,1960年7月に,岸信介が退陣したあとを継いだ池田勇人で,「国民所得倍増計画」(1960年12月27日閣議決定)を提唱して景気の盛り上げを図った。私の詞は,話題になった「経済のことは,わたしにお任せください」「わたしはウソは申しません」という首相の発言に引っかけたもので,「これじゃ総理は不適格!」で終わる。
 以下,上司をはじめ,さまざまな人を「不適格!」の標的にして,酒の席で暮らしのウサを晴らした。
 あれから半世紀が経った今,安倍首相の経済政策につけて,この歌を思い出す。今なら,「安倍ノミスケは千鳥足」とでも歌いたいところだ。

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