テーマ:老い

人生あとさき

 結婚当初から,妻の寿命は私より短いとひそかに思い,妻の最期は私が看取るつもりでいた。亡きあとの暮らしも,自分で処理して行くと覚悟していた。ところが,二人とも思いのほか長く生きて,これからは老老介護の情況が予測される中で,体力の衰えとともに私の自信もしだいに揺らぎ,むしろ私のほうが先に逝くかもしれないという不安を持つようになっている。も…
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日々ルーティン

 朝,寝床から起き上がろうとするとき,「このまま死んでしまいたい」という既に60年近く前に唄われた歌謡曲(「アカシヤの雨が止むとき」)のフレーズを思い浮かべる。起き上がる力が体に湧いてこないのだ。自然に死んでも不思議は無いとさえ思える。何とか起き出して,玄関の鍵を外し,新聞を取り込み,各部屋の雨戸を開け,曜日ごとに定められている分別ゴミ…
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○○適齢期

 蜷川幸雄さんが亡くなった(80歳=多臓器不全)。先日は冨田勲さんの訃報(84歳=心不全)を聞いたばかりだ。言うまでもなく私には,諸氏のように世に抜きん出た才によって広く知られた業績は無いけれど,私もまた80歳を超えれば,いつ死んでも不思議は無い齢だと思わせられる。それならそれで良いけれど,朝が起き辛くて,このまま眠り続けていたいと思い…
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便りの無いのは

 「無沙汰は(便りの無いのは)無事の便り」に類することわざは内外ともに有るようだが,私くらいの年齢になると,いつ体調に異状が生じるか分からないので,同年配の知友からの平素折節に有る便りが暫く途絶えると気に懸かり始める。ブログやツイッターをチェックして安否を確認できる相手であれば良いし,私自身も,こうしてブログを書くことで無事を発信してい…
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老いるままに

 「夜中に何度も」というのは夜間頻尿,「毎朝スッキリ」というのは朝の便通,最近しばしば目にする薬やサプリメントの広告で,新聞でも大きく紙面を占め,いくつものメーカーが競って掲載している。同様な悩みを持つ人がそれだけ多く,需要が見込まれるということなのだろうか。「アンチエイジング」「エイジングケア」などという言葉も使われる機会が増えている…
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余寿

 前立腺がんの放射線治療を受けてから1年が過ぎた。その後の経過は順調で,PSA値も徐々に下がり,定期的な検査を3か月ごとに受ければ良いことになっている。しかし,副作用はなお残っているようだし,体力の低下は否めない。去年の今頃はどうだったかと思い,ブログの記述で確かめてみた。  11月27日の日付で,「11月も残り僅かになった。冬の到来…
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累積疲労

 最近,「累積疲労」という言葉が気に懸かっている。  「累積疲労」とは,仕事や日常生活の中での疲労が徐々に蓄積され,症状となって表れるもので,内科的にはどんな検査をしても「異常なし」としか言えないため,心療内科の医師が付けた名称だという。  症状としては,「怒りっぽくなる」「単純ミスが多くなる」(初期),「頭痛」「肩凝り」「耳鳴り」…
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老いるということの現実

 このごろ,咄嗟に声が出せないことが有る。口の中に唾液が溜まっていて,慌てて声を出そうとすると誤嚥しそうになる。喉に痰が絡むときも有る。特に朝,新聞を取りに出たときやゴミ出しのとき,近所の人から声を掛けられて,即座に応答できないのに困る。通りすがりに出合った知人で,声を掛けても,黙って頭を下げるだけの人がいて,何となく愛想の悪い人だと思…
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老化雑感

 夜間の頻尿,外出時の尿漏れ,不如意な便通,筋骨の衰退,体力の低下,等々の症状を対象にした薬やサプリメント,ケア用品の広告が,毎日の新聞やテレビに繰り返し見られる。それだけ共通した悩みを抱えている人が多く,商品として売れるということなのだろうが,高齢者を標的にした商品が次々と開発され売り出される情況を見るにつけても,老化とはそれほど恐れ…
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顧みれば

 ここ数年の間に,気持ちの通い合ってきた古くからの友人,知人をはじめ,同年代の多くの人たちが次々と彼岸に旅立って行くにつけて,残り少なくなった自分の人生を顧みて思うことが有る。  少年期には,父が戦死したあと,母子家庭で過ごした戦争直後の暮らしで辛い思いをしたことも多々有ったけれど,貧しい生活を惨めに感じることは無く,環境を常に客観視…
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認知エイジング

 先日の「朝日新聞」に,ともに認知症を患った70代の妻と80代の夫の暮らしが報道されていた(4月18日『認知症社会』)。  「年金は夫婦で月約30万円あり安心した老後を送れるはずだった。だが、2人の暮らしは、認知症によって大きく変転した。」 「自宅は『ゴミ屋敷』になっていた。捨てられずにたまったゴミの袋が山積みになり、古くなった弁当や…
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老いの甘え

 これまで私は,人に甘えたり頼ったりはしたくないと思って生きてきた。逆に,甘えられたり頼られたりする立場を引き受けてきたほうだと思っているのだが,老いて体力が衰えるとともに気力も弱まってきて,最近では,誰かに頼りたい気持ちになることが有る。現実の暮らしの上で頼るとすれば妻か子しか無いのだけれど,妻や子に甘えるわけにはいかないと思いつつ,…
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寒い日々

 冷たい風が吹き,寒さの厳しい日が続く。戸外に出る気になれないだけでなく,家の内にいても,体を動かして何かをしようとする意欲が起こらず,食欲も出ない。これも加齢のせいで,体力の衰えに因ることなのだろうか。  齢を取れば,寒い日は,炬燵に入り,うつらうつらとして過ごしていれば良いのかもしれないけれど,今の暮らしではそんなのんびりした気分…
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思えば心細い

 早くも年の瀬が迫ってきた。昨年末に,「ブログ8年」と題して,ブログを書き始めた経緯を記したことを想起する。「次男のアメリカ赴任を契機に,近況や随感を,次男をはじめ,肉親や知友にメールで発信し始めたのは1998年9月のことだ。以後しだいに内容が膨らんだので,ホームページを開設して収録してきたのを,8年前にブログとして記すようにした」と述…
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階段を降りる

 俳優やスポーツ選手が何かのきっかけで飛躍的な進歩を遂げるのを「化ける」と言う。「大化け」することも有る。しかし,そこに至るまでには目に見えない努力の積み重ねが有ってこそのことだろう。学業でも,いろいろな分野での技量にしても,努力をしていても成績の上がらない時期が有り,そこでめげることなく努力を続けていれば,時が来て,一つずつ段階が上が…
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同期の枯れ葉

 『同窓生』というテレビドラマがTBS系列で放映されている。私は観ていないので,詳しい内容は知らないものの,副題に「人は、三度、恋をする」と有ることから思うと,「同窓生」(厳密に言えば「同期生」)を巡るおとなの「恋」の物語のようだ。しかし,私の年齢にもなれば,かつて抱いていた密かな想いが蘇ることは有るかもしれないが,それが恋愛関係にまで…
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老いはつらいよ

 4月以来待たされていた前立腺がんの放射線治療がようやく始まる(4月20日既述)。私自身の心構えを確認するために,前に受けた注意を復習しておこう。  1.毎回,同じ位置に放射線を照射するので,前立腺と密接した位置に在る膀胱の中の尿の量や直腸の中の便,ガスを調節することが重要になる。そのため,「緩下剤」と「ガスを消す薬」の服用を8月14…
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老老介護

 過日(7月16日)厚生労働省が発表した「2013年国民生活基礎調査」によると,原則自宅で介護されている人の中で,介護する人,される人が共に65歳以上の,いわゆる「老老介護」に該当する世帯がで51.2%,75歳以上だと29.0%になるという。わが家も,私か妻かのどちらかに介護が必要になれば,当然その中に含まれることになるけれど,そのとき…
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無為徒食

 熱中症への厳重警報が出る蒸し暑い毎日で,何をしようとしても体力が伴わず,気力も湧かない。「無為徒食」と言うと,怠惰を責める意味が感じられるが,昨今の私は,「無為徒食」でいなければならないのを,むしろ苦痛に思う。雨季で徒長した庭木の枝や雑草が気に懸かるけれど,暑さに体をいとうのが先立つし,気を紛らわせるために外出しようという気にもなれな…
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無欲

 「財欲・色欲・飲食欲・名誉欲・睡眠欲」を人間の「五欲」と言うそうだ。私には「名誉欲」は初めから無かったけれど,今は,その他のどれもが既に衰えている。認知症の人が,さっき食べたばかりなのに,すぐにまた食事を催促するという事例を聞くことが有るが,私は逆に,食欲さえ弱まり,グルメにも気持ちが動かない。特に最近は,欲望が起こらないだけでなく,…
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ボヤキは続く

 「がん」の原因の一つにストレスが在るというが,「がん」に限らず,ストレスは万病の元のようだ。「私のストレス」については,「最大の要因は,安倍首相を筆頭にした今の政権の独善的な施策がもたらした社会情況だ。世の中の動き全般でも,個々の行為でも,気持ちに適わないことや,苛立つことが少なくない」と,先(4月20日)に書いたけれど,以後も私のス…
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老而還無

 生涯を振り返って,紆余曲折,波瀾万丈の一生を送ったと言える人も有ろう。愛一筋に生きた人も在る。そういう人たちの生涯を紹介するマスメディアの記事やドキュメンタリーを見聞きすると,感じ入るとともに,「人生はドラマだ」という思いを深くする。しかし,最近のマスコミは,物語を仕立て上げたがり,それに人々が感動して持て囃す傾向が有り過ぎるように思…
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2本のステッキ

 厳しい寒さの日が続く。昔から,「紀元節」(今の「建国記念の日」)のころが寒さの峠だと言っていたから,もう暫くの辛抱かと思うけれど,寒いと,心身ともに萎縮してしまう。手足が冷えて,いっこうに温まらないのは,加齢のせいだろうか。北国であればもっと厳しいことだろうが,老いとともに辛く感じることだ。  そのような折,とうとう先週末,全国的に…
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つまらない毎日

 かつて私が関わっていた市の社会福祉協議会傘下の音訳ボランティア・サークルが設立30周年を迎えるという。定職を退いたあとの12年間携わり,引退したのが20周年を迎える年だったから,あれから早くも10年が経ったことになる。音訳を通して,視力を失った人たちとのつながりが生まれ,その縁で,ガイド・ヘルパー業務をした期間も有る。いずれもが私自身…
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9年目のボヤキ

 「『金の切れ目が縁の切れ目』という言葉が有るけれど,高齢者の域に入ろうとしている私にとっては,『金の切れ目が命の切れ目』と思うことが有る。」「趣味や娯楽の出費を抑えるのはやむを得ないとしても,それ以上に今の暮らしのレベルが維持できなくなれば,……」と,2007年11月のブログに書いている。その前から,毎年一度は同じようなことを書いて,…
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冬,来たりぬれば

 恋する男女を描いたテレビドラマを偶々観て,思うことが有る。恋する思いを行為や表情に率直に現せるのは若さゆえのことで,それが青春と言うものだろう。私にも青春は有った(はずだ)が,私は,若いときでも,ドラマほど率直にはなれなかった。それはさておき,ひとときの燃える思いはいつか冷め,数年後には離婚に至る例も,今の世の現実では少なくないけれど…
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老いる危惧

 過日の報道によると,認知症の男性が徘徊していて線路内に入り,列車にはねられて死亡した事故に対して,男性の遺族に「事故は予見できたことで,防止する責任が有った」と,鉄道会社に,振り替え輸送の費用などの損害約720万円を支払うよう命じる裁判所の判決が下されたという。しかし,家族としては,一瞬の隙なく監視するのは不可能なことで,監禁して縛り…
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生きることが「ゴウ」

 【急増中!】「70歳からのビンボーはこんなに怖い」「一大事は70歳で起きる」という週刊誌(『週刊現代』11/2)の広告の見出しが目に入った。買ってまで読もうという気にはならないが,「70歳からのビンボー」は,わが身にも当てはまることで,気になる見出しではある。  70歳を過ぎて,年金のほかには収入の途の無くなった身には,今のところ何…
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秋バテ

 「近年めっきり足腰の弱ってきた母にとって,霊園の入り口まではタクシーを利用するものの,石段や石を敷いた坂の続く墓地までの道が,だんだん歩き辛そうになった。かといって車椅子を使うのも,敷石の坂道では困難だ。『今年はもう,お墓参りは諦めようか』と言い出している。墓地というと,山の斜面に造成された所が多く,高齢者にとっては歩行の負担が大きい…
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「ノロマ」の弁

 長編アニメ監督としての引退を発表した宮崎駿(72歳)さんの引退の辞(9月4日)の中で,「ノロマになっていくばかりでした」という言葉が印象に残った。引退会見(9月6日)では,「集中力が減った。加齢によって起こることは仕方ない」と発言している。  卓越した才能と,仕事のできる環境に恵まれ,私からすればまだ若いと感じられる宮崎さんにしても…
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