テーマ:読書

今年読んだ本

 今年読んだ本を数えてみると,文庫や新書も合わせて14冊。視力の衰えのために読書量は減ったけれど,選んだ本は,全て読み応えの有るものだった。新聞の広告欄だけで選ぶのだが,読んでみたいと思って購入した本にまず外れは無い。その嗅覚は密かに自負していることだ。もっとも,内容の重いものは,最近は,読んで負担に感じられるようになったので避けている…
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阿久悠と歌謡曲

 阿久悠が亡くなって4年になる。その著作『愛すべき名歌たち-私的歌謡曲史-』が岩波新書(1999年7月発行・2009年9月第2刷発行)で出版されているのを,最近になって知り,購入した。1997年4月から99年4月にかけて「朝日新聞」に連載されていた当時は読んでいた記憶が有るが,通して読んだのは初めてで,更めて感慨深かった。  阿久悠は…
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亡くなった人

 亡くなった人のことを描いた小説を2作続けて読んだ。伊集院静著『いねむり先生』(集英社・2011年4月10日発行)と,津村節子著『紅梅』(文藝春秋・2011年7月31日発行)だ。どちらも小説仕立てだから,具体的な実名は出さず,「先生」,「夫」と呼ばれているけれど,前者は色川武大(阿佐田哲也),後者は著者の夫・吉村昭を描いたものだと解る。…
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ドラッカーの「マネジメント」

 かねて話題になっていた岩崎夏海著「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(ダイヤモンド社・2009年12月3日発行)を,映画が封切られるのを機会に,第28刷(2011年3月9日発行)で読んでみた。  テレビドラマになったものも観ていなかったし,ドラッカーに関しては,その著作の内容についても,詳しくは…
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あすはわが身

 図書の出版に第「幾」刷ということが有る。一度に何部印刷するかは,それぞれ事情によって異なることだろうから,刷りを重ねていても出版部数の総計は分からないけれど,三山喬著『ホームレス歌人のいた冬』(東海教育研究所・2011年3月23日発行)は,5月で第6刷に達している。  2008年12月8日付「朝日新聞」の投稿歌壇で永田和宏と佐佐木幸…
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文学の中の「老い」

 昨年は何故か,「老い」をテーマにした文学作品が続けて出版された。黒井千次『高く手を振る日』(3月25日新潮社発行),渡辺淳一『孤舟』(9月30日集英社発行),勝目梓『死支度』(10月27日講談社発行)がそれだ。しかも,黒井千次=1932年,渡辺淳一=1933年,勝目梓=1932年と,作者の生年がほとんど同じで,私とも近い年齢であること…
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共有する思い-黒井千次『高く手を振る日』

 少年のころ,青春を描いた小説を読んで,作中人物(作者)の思いに共感した。自分と同じ思いを,名の有る作家もしていたのだと,支えられる気持ちになった。  今は,老年の思いを共有できる作品が在る。  例えば, 「そろそろあれも始末しなければ、と彼が考えるようになったのは、七十の歳を越えた頃だった」「トランクに入れたものの始末だけは自分…
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読書離れ

 読みたいと思う本が出ると,買わずにはいられない。近くの書店で手に入らないときは,インターネットで探して購入する。しかし,視力が衰えてきてきた今では,書籍の小さい活字は読み辛く,休み休み読むことになるから,読み応えの有る大冊ほど,根が続かず,時間が掛かって,なかなか読了に至らない。読みたい本が積み上げられたまま,しだいに貯まってくる。そ…
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『シナリオ無頼』

 中島丈博著『シナリオ無頼 祭りは終わらない』(中公新書2月25日発行)を興味深く読んだ。もともとは,題名のとおり,骨太の作品を書く著者の映画とテレビの世界での体験に基づく裏面史を書いたものだろうと関心を持ったのだが,シナリオ・ライターになってのちのことを記した部分よりも,『祭りの準備』(1975年・黒木和雄監督作品)や『郷愁』(198…
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読書の効用

 2月12日付の「朝日新聞」『声』欄に,「読書ばかりで人生を棒に振ったのかなと後悔している」という45歳の未婚女性の投稿が在った。「本の世界にのめり込み過ぎて」「現実に起きることがつまらなく感じるようになった」ということだが,私は逆だ。  私は,本を読むことで,人の心の襞を理解し,社会を見る目も拡がった。戦後の辛い暮らしで厭世的になり…
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年の終わりに その2

 師走に入って,この1年を振り返ってみると,読書量が一段と減ったことを思う。眼が疲れやすく,細かい字を見るのが長続きしなくなった。かといって,ルーペを使って読書をするのでは味気無いので,読書の時間が短くなるのは自然の成り行きだと言えよう。その代わり,日数を掛けて少しずつ読み続け,いくつかの長編を読むことができた。中でも印象が深かったのは…
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今野勉著『テレビの青春』

 今野勉著『テレビの青春』(2009年3月30日・NTT出版発行)を興味深く読んだ。1959年に大学を出てラジオ東京テレビ(現・TBS)に入社,テレビ演出部に所属して以来の体験を綴ったものだが,体験に基づくテレビ論や業界事情が述べられているとともに,同期入社の実相寺昭雄(のち映画監督),並木章,高橋一郎,村木良彦,中村寿雄,阿部昭(のち…
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相棒が病むとき

 荻原浩の『明日の記憶』(2004年10月・光文社刊)は,渡邊謙・樋口可南子主演で2006年に映画化もされた(堤幸彦監督)けれど,50歳で若年性アルツハイマーに罹り,記憶を喪っていく広告代理店営業部長の男性の怖れを,一人称で描いた作品だ。  今年の2月,朝日新聞出版から発行された村田喜代子『あなたと共に逝きましょう』は,いつ破裂するか…
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最近の読書から

 このごろは,視力の衰えも有って,一冊の本を一気に読み通す気力も体力も無くなっている。そこで,常に3,4冊の本を並行して読んでいることが多い。どれを読むかは,そのときの気分に任せて,読み終わるのは,数冊がほとんど同じ時期になる。  今,手許に置いているのは, ・小泉保著『現代日本語文典 21世紀の文法』(大学書林・2008年8月1日…
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自死という生き方

 暮らしの転機を自ら定めて,「あと1年」,あるいは,「あと1か月」と区切ることで,これまで,仕事の上で,辛いこと,嫌なことにも耐えられたし,逆に,思い切ったこともできた。そして,今は,生きるという「仕事」について,「あとX年」と思う心境になっている。  須原一秀氏は『自死という生き方』(2008年1月25日・双葉社発行)の中で,世間一…
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『東和町誌』

 昭和57年(1982年)9月刊行の『東和町誌』という本が在る。表題のとおり,山口県大島郡東和町(2004年10月に郡内の大島・橘・久賀の3町と合併して1郡1町の周防大島町になった)の町誌であるが,ふつうの町史・町誌と趣を異にするのは,同町出身の民俗学者・宮本常一さんが全面的に執筆しているということだ。  私も,9歳から18歳までの9…
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『真鶴』

 「いるのに、いない。」「いないのに、いる。」 ──文学作品として今年の収穫の一つと評価の高い川上弘美の『真鶴』は,男と女,人と人との,捉えようとして捉え切れない関係を描いている。「関係は、近くない。遠い、というほどではないが。関係があっても、なくても、かならず少しだけ、へだたっている。」  「四十なかばを過ぎたほどの齢」の女が,「失…
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「超バカの壁」

 大ベストセラーとなった養老孟司著『バカの壁』(新潮新書・2003年4月刊)に続く『超バカの壁』が,またまた売れているという。  『バカの壁』での養老氏の指摘は,「自分が知りたくないことについては自主的に情報を遮断してしまっている。ここに壁が存在しています。」「本当は何もわかっていないのに『わかっている』と思い込んで言うあたりが、怖い…
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