テーマ:映画

「おくりびと」

 青木新門著『納棺夫日記』(文春文庫)を読んで感銘を受けたのは12年余り前だ。母が亡くなったとき,訪れてくれた納棺師の行き届いた湯潅の見事さに感動してから7年が経つ。人の嫌がる仕事はいろいろ有るけれど,それらは全て人の世に無くてはならぬ仕事である。納棺師もその一つかもしれない。しかし,その仕事に意味を見いだし,心をこめて携わることのでき…
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哀悼・市川崑監督

 市川崑監督が亡くなった。常に実験的な創作意欲に溢れ,幾つになっても,みずみずしい感覚で映画を作り続けてきた人だった。よく知られたヘビー・スモーカーだったにもかかわらず,92歳の今日まで,健康が案じられた気配は無く,巨匠と呼ばれるようになってからも,その呼称に違和感を覚えるほど,脚本家としても良き協力者であった和田夏十夫人が1983年に…
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日本映画2006

 『フラガール』(李相日監督)が「キネマ旬報」の2006年日本映画ベスト・テンの1位になっているのを意外に感じたことは先(1月29日)に触れたが,2月5日発行の同誌「2月下旬決算特別号」に掲載された採点表を見ると,60名の選考委員の中で『フラガール』を1位に選んでいるのは2名しかない。各委員がそれぞれ10位までを投票して合計点数で順位を…
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観られない映画

 毎年2月6日は,私にとって,うっかり過ごしてしまわないよう,意識しておかなければならない日だ。前年に封切られた映画の作品リストをはじめ,映画に関する1年の総括が掲載される「キネマ旬報決算特別号」の発売日である。映画を観る回数が減り,経済的な理由も有って,同誌を定期購読しなくなってから久しいが,「決算号」だけは,今も欠かさず購入して,映…
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「三丁目の夕日」

 映画『ALWAYS三丁目の夕日』(山崎貴監督作品)を観た。  舞台は,建設中の東京タワーが見える昭和33年の東京下町,そこで暮らす人たちの,貧困と背中合わせになった人情が,時代の風物を見事に再現した山崎監督のVFXの技術を背景に描かれる。  しかし,そこで描かれている人情は,言わば,疑似的な核家族の中で深まる人情である。二つに分か…
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