嘗めるなよ

 来たる参議院議員選挙に向けて,各党が候補者の擁立・公認を進めているが,納得して受け入れることに抵抗を感じるのは,いつものことながら,知名度の高いスポーツ選手やタレントの名が挙がってくることだ。それらの人たちが政治の場に出るのに相応しい思想や力量を備えているのかどうか,一方的に極め付けるわけにはいかないけれど,擁立する側の思惑の根底には,票集めの目論みが有るのは否めないようで,マスメディアの上での知名度が高ければ票が集まると意図しているのであれば,選挙民を嘗めているとしか思われない。
 「嘗める」という語を辞書で見ると,いくつか有る項目の最後に,「かるく見なす,甘く見る,あなどる,みくびる,人を馬鹿にして無礼な態度をとる」といった語義が有り,古語の「なめし(無礼し)」=「無礼である。無作法である。」 が語源だという説も有るようだ。
 昨年の衆議院議員総選挙以来の鳩山首相の発言を聞いていても,国民の暮らしの現実を真に理解していない場当たり的なもので,民意をあなどっているとしか思われないものが多い。庶民を見下した上流階級者の無礼な振る舞いだとさえ感じてしまう。
 「国民の生活を第一に考えて」などと言いながら,選挙となると,実現できそうにない公約を並べて人気取りを図る,党利党略優先の政治にはうんざりだが,それに乗せられる選挙民のほうも情けない。「嘗めたらいかんぜよ」と気概を見せたいところだし,票集めのために担ぎ出される「有名人」にしても,自らの確固とした思想と政治理念に基づいて党を選び,真に「国民のための政治」への意欲を抱いて立候補する人物であってほしいと願われる。

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