生き延びるということ

 パソコンの操作が覚束なくなってきた。新聞の字が読み取りにくくなった。認知障害が遂に顕著になってきたか,と思っていて目が覚めた。どこまでが現実の思いで,どこからが夢の中のことなのか定かでないけれど,現実に老化が進んできているのは確かなことで,足腰に力が入らなかったり,一日の疲れが出る夕食時になると食事が喉を通りづらくなったりするのは,日々感じていることだ。転倒を防ぐ注意は常に心掛けていることだが,生きているのがだんだん辛く感じられてきて,朝起きるときなど,もうこのままで楽になりたいと希う気持ちになるときもしばしば有るけれど,自分だけが楽になるのは許されないことだろう。
 近隣の人に出会って「お元気ですか」と声を掛けられると,「まあ齢相応に」と答えることにしているものの,「齢相応」とはどういう状態を言うのか,人それぞれでかなり違いが有ることだろう。
 結婚してからのちは,炊事洗濯などの家事は妻に任せきりで頼ってきたけれど,妻にしても,今の年齢になれば,毎日の負担は決して軽くはないことだろうと思われる。しかし,核家族化が一般的になっている現代では,近隣の世帯を見ても,高齢の夫婦二人という家族構成は珍しくないことだ。私の若かった頃を振り返ってみても,働き盛りのころは,老いた母の面倒を見る余裕はなかなか無く,独り離れて暮らす母の生活を思い遣ることも少なかったと,今にして思うが,それでも,亡母がわが家に来て隠居の暮らしをするようになったのは,今の私より15歳以上は若いときだったから,息子たちに面倒を見てもらうわけにはいきそうにないわが家の現状からすれば,まだ良いほうだったと思われる。
 高齢化社会と言われる今の時代,政治の力は,フツーの高齢者の暮らしの現実にまでは遠く行き届かず,老いても安心して生活できる社会の有り様ではない。この先さらに厳しい現実に直面することも多々予測されるから、長生きしたいとは思わぬが,命の有る限り,老夫婦で出来る限り助け合い,何とか生き延びていかなければならないことだろう。

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この記事へのコメント

いざよひ
2019年04月21日 19:43
靖国神社を望む千鳥が淵での同期会にて一首
葉桜や酔ひて花咲く千鳥淵 しのぶは歳歳散りしともがき
岡目七目
2019年04月22日 19:05
深読み勝手解釈 周囲はすでに葉桜、しかし酔うと話に花が咲き、足元危うく千鳥足での賑わいですが、高齢の同期会ともなれば、明日の我が身を思い、年年欠けてゆく学友の話題が中心でありましょう。「歳歳」は唐詩人の諸行無常の詩<年年歳歳花相似 歳歳年年人不同>が連想されます。「散りし」は桜が散るように人も散るということでありましょうか。
「コメント」愛読者
2019年04月23日 11:45
「靖国神社」―「千鳥が淵」-「同期会」とつながると、戦場に散った「同期の桜」を想起するのだが、「いざよひ」さんの年齢を考えると、「散りしともがき」が「戦友」だとは思えない。であれば、「岡目」さんの言う「学友」を憶んでいるのだろうけれど、花見の名所とは言え、「千鳥淵」で「千鳥足での賑わい」と連想するのは、場所柄いささかつらい気がする。

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